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執筆者の写真Mitsuki

文章ゲーム「文SHOW!!」プレイログ Vol.1

 


6月26日(木)21:00~22:00


使用したボードゲーム「ガムトーク」

参加人数4人。


お題「ファイナル」

 人の笑顔が気持ち悪いと感じたのはこれが初めてのことだ。それに少し怖いとも感じた。けれどそれは笑顔に対してじゃない。その笑顔で告げる結果についてだし、その結果で私の人生が崩壊することはないにしても、夢はかなわなかった、とこの先一生思い続けなければならない、ということに対しての恐怖だ。よってこの笑顔はとても気持ち悪いということで結論付けていいだろう。

 私はその男と座って向き合っている。間にはタッチパネルが一台。私だけしか押せない。もちろん彼が椅子から立ち上がって、近づいて来れば押せるけれど、そんな番組で前代未聞のことはしないだろう。

 一億、と書かれた紙を、男は眼のまえに出した。紙こそ紙幣の形をしているが、そこに書かれているのはフチに卒業証書の装飾のようなものとたくさんの0と一つの1だけ。その紙の上の真ん中を男が持って笑っている。

「YOUR DECIDE?」男が聞くと、タッチパネルにYESとNOと表示される。右下には電話のマークと、選択肢を半分に出来るもの、があるが、生憎使ってしまったから、暗くなっている。

 YESを押す。すると男は一層笑う。

 長い、長い時間が流れた。彼はその間中、ずっと笑っていた。

 一時間たって、スタッフが異常に気付いた。男は笑ったまま死んでいた。肝心な一言を言わずに死にやがってと思っていたら、スタッフから正解です、と告げられた。

 もらった一億円のケースはマークが気持ち悪いから、片手で捨てた。

 彼の最後を見たせいで、彼の君の悪い笑顔が頭から離れなかった。夢はかなったが、怖い思いをずっとしてしまうことになってしまった。




お題「あだ名」

「もうすぐトモミが遊びにくる」

 友人が言った。その言葉に私は、大いに驚いた。

 その友人は剛毛+デブと女性から嫌われるのに長けた容姿をしており、今も来客の前で堂々といかがわしいビデオを見てるような変態である。そんな彼を家にあげるほどの女性がいるとは思えなかった。

「学科の人?」

 知らない名前だが、全員の、特に女子の下の名前は把握していない人も多いので、一応聞く。

「違う、サークルの仲間」

 やはり知らない相手だった。

「いつくるの?」

「もうそこまで来てるって」

 やばいと思い、リモコンの停止ボタンを押す。この男は、女が来ようといかがわしいビデオを視聴し続けかねない。この男が女にどう思われても構わないが、この男と一緒にいかがわしいビデオを見ている仲間と思われたら心外だ。

「何すんだよ」

 彼はリモコン奪い取り、再生ボタンを押す。

 ヤバイと思い、リモコンを取り返そうとしたとき、インターホンの音が鳴った。

「空いてるぞ」

 と彼が大声で返す。

 ヤバい。このまま入ってくると、トモミなる女が、画面の中の白目をむく女と対面することになる。

 が、その心配は無用だと扉が開いた瞬間気付く。そこに立っているのは、どう見ても男である。

「彼がトモミ?」

「そう、こいつがトモミ。名字が岩倉だから」

 無駄に心配してしまった。よくよく考えれば、彼は私のこともノブナガと呼んでいた。



お題「寺」

「この世でもっとも美しいのは櫛田さんだ」

「いいや違うね。美保ちゃんだ美保ちゃんが1番美しい」

「馬鹿かお前ら。八重垣さんが1番だ」

「はあ、これだから童貞は困る。あんな下ネタ野郎のどこがいい?日本人なら八坂さんが全てにおいて頂点だと分かるはずだ」

「でた、新規勢はすぐこれだ。分かってるやつは一条さんを好きになるはずだ」

「どいつもこいつも盲目過ぎて困る。確かに君たちの上げた人たちは皆魅力的だ。櫛田さん

もいい、美保ちゃんも結構。びっちの八重垣さんも良い。八坂さんも悪くない、一条もだ。だが、真の頂点は清水さんただ1人だ。異論は認めん」



次回の予定

7月2(木)21:00より

田中ドリル著「仲が悪すぎる幼馴染が、俺が5年以上ハマっているFPSゲームのフレンドだった件について。 (ブレイブ文庫)」読書会を開催。



参加条件はなし。簡単でもいいので感想を持ってきてもらえれば、それを掘り下げて深い読書体験に変えます。ほかの人の意外な意見を聞けたり、同じ意見を持つ人に出会えたりするかも?


参加予約はTwitterのDMもしくは、HPのお問合せよりお願いします( 。」。)


お待ちしています! あなたも今日から、文芸みぃはぁ!!


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