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執筆者の写真Mitsuki

―――本好きによる本好きのためのカフェ『羊をめぐるカフェ』 インタビュー

更新日:2020年10月27日






『新しい好きな本に出会える場所、

自分の好きな本について話せる場所』


自分の人生を変えてくれた、そこまでいかなくてもとても大好きな本、物語、言葉がある。でも、それを共有できる人がなかなかいない。あなたがもしそんな悩みをお持ちなら、是非この『羊をめぐるカフェ』に来店されることをお勧めします。おいしいコーヒー、魅力的なお客さんと、彼らとする魅力的な本の話、気づけばずっと埋まらなかった心の穴が埋まっていることでしょう。

今回は素敵な本好きが集まる場所『羊をめぐるカフェ』のマスターであるミエさんに、お話を聞いていきます。


ミツキ(以下);いつもお店でお世話になっています。今日はお客さん兼、インタビュアーとして、よろしくお願いいたします。


まずは、このお店を始めようと思ったきっかけを教えてください。

ミエさん(以下ミエ):

僕自身本が好きで、人と本の話をするのが好きなんです。

けれど京都には本について話す場所ってなかなかないんですよね。ブックカフェには本を読めるスペースもあるし、本屋さんで自分が欲しい本を立ち読みしている人を見かけることがある。でも、話すことはありません。もちろん読書会やトークショーなどはありますが、課題本や日程が合わないと参加できなかったり、登壇者は話すことがあってもお客さんが話すことはなかったりして、

本を好きな人は世の中にたくさんいるのに、繋がる機会がほとんどないなって以前から思っていました。

そんな中、今年の2月に文学スナックgion_randa懶惰を始めた友人から「空いている曜日に店をやってみない?」と言われて、本の話ができるカフェを作ろうと思いました。コンセプトが文学スナックと親和性があったのと、カウンター席だけなので少人数で話がしやすい点が決め手でしたね。



:なるほど羊をめぐるカフェの製作にはそんな秘話があったんですね。そのコンセプトに惹かれて、自分も今こうして足を運ばせてもらっているわけです(笑)


『羊をめぐるカフェ』というこの特徴的でかわいい店名について、由来や思いなどを聞かせてもらえますか?

ミエ

名前を聞いてピンときた人もいると思いますが、村上春樹の『羊をめぐる冒険』をもじっています。

彼の作品には特徴的なタイトルが多く、そうした特徴的な名前の店名にしたかったのと、アイコンに動物を使いたかったので羊が入っていると都合が良かったからです(笑)。もちろん村上春樹作品は好きなので、同じく好きな方と繋がれたらとも思っています。

村上春樹に詳しくない人からすれば、どういう趣旨のカフェか分かりづらいかもしれませんが、響きが良いので、そこから興味を持ってもらえたらうれしいですね。

:なるほど。かわいさと文学性がそなわっている良い店名だと思います!










お店が求めているお客さんについて教えてください。
やはり村上春樹ファンが一番うれしいものですか?

ミエ

いえいえ、そんなことはなくて、本が好きな人はどなたもウェルカムですよ!

自分はあんまり本を読んでいないとか、最近読んでないと思っている方にも来てほしいって思っています。

もちろんお店の名前から村上春樹ファンが来てくださることもありますが、決して村上春樹は必読ではありませんし、海外小説や難解な作品を読んでいないと来てはいけないわけでもありません。決まった話をするというより、どちらかというと集まったお客さんで自然とテーマが決まっていく。そんな自由な場所を作っていきたいですね。

「本について話す場所」というコンセプトではありますが、話を聴くだけでも、もちろん来ていただけると嬉しいです。人それぞれが好きな時間の過ごし方をしてくれるといいなと思います。お店の名前にピンとこなかった人も、ここで村上春樹に出会うのもありかもしれません。




M:なるほど(笑)実は自分もここで村上春樹の作品を教えてもらいました。少し距離を置いていたのですが、熱弁しているのを聞いてつい買って読んでしまったんですよね。


次にミエさんの思う、このお店の魅力や特徴を教えてください。

ミエ

読んで面白かったという話を聞くのが個人的に好きだし、他のお客さんもそういう人が多いのが、まず特徴かなと。

あとは、ミツキくんも言ってくれたけど、次に何を読もうかなと思ったときに模索したり、逆にそういう人に紹介したりする場として活用してもらえるのも魅力ですね。

お店の中で、実際にお客さん同士で村上春樹の小説とリルケの詩集を交換されてるのを見て、本当にうれしくなりました。

客層のときにもお話しましたが、話をするのは文芸作品に限りません。集まるお客さん本好きという共通点以外に趣味や好きなものが色々あって、それを聴くのも楽しいです。お店ではありませんが、豊富な話題を持つお客様もこのお店の魅力ですね。

M:自分もそんな空間づくりに協力できたらと思います。

『羊をめぐるカフェ』の今後の展望や、やっていきたいことなどを教えてください。

ミエ

カフェを続けて、自分自身が楽しい時間を過ごすというのがまず゙目標です。

それと並行して、カフェ以外でも本に関わる活動の幅を広げていきたいなとも思っています。

その一つに『文学ラジオ空飛び゙猫たち』というラジオがあります。東京で読書会を主催するダイチさんと二人で海外文学を中心に文学作品を紹介するというものです。(良かったら聴いてみてくださいね)

自分の活動の幅を広げると、同じように出会う人や本の幅も広がると思っています。カフェが多彩な人が集まる場になるとともに、ラジオもそのきっかけになってくれたらなって思いますね。

今は本が好きなファンが多く来店されていて嬉しい状況です。これからも本が好きという気持ちがあれば誰でも楽しめるカフェにしたいと思います。よく誤解されているのですが、読書量が少ない方でも十分に楽しめます。周りの本好きが親切にいろいろ話してくれるので。読書会などの文学イベントにハードルを感じて参加できていない方がいれば、まずカフェで本好きな人たちと楽しい時間を過ごしてもらいたいですね。



最後にしめの言葉をお願いします! 

ミエ:

カフェに行ったら、今日は誰に出会えるんだろう、どんな話ができるんだろうというワクワクが 自分自身あるので、それは忘れずにやっていきたいし、お客さんにもそう思ってもらえる場所 にしていきたいと考えておりますので、是非ご来店ください! お待ちしております。


M:自分もお待ちしています!


羊をめぐるカフェ

毎週日曜日 13:00~18:00

500 円のチャージあり

「羊をめぐるカフェ」でTwitterInstagramFacebookしています。

SNSのメッセージかmail(hitsujiwomeguru.cafe)にて事前にご予約ください。






文学スナック

gion_randa懶惰

金曜土曜 夜のみ営業

「gion_randa懶惰」でTwitterInstagramFacebookしています。

どちらも

〒605-0062 京都府京都市東山区林下町422 円山ビル 3F



文学ラジオ空飛び猫たち

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