top of page
執筆者の写真Mitsuki

読書会 Vol.17 住野よる著「麦本三歩の好きなもの」



テーマ「馬鹿、天然キャラを物語に登場させる」


感想

主人公の気持ち、キャラクターの理解出来ない。感情移入が出来ずに正しく読めているか分からない。人間ぽさを感じなかった。ただこわい先輩は人間らしく感じたが、それ以外にキャラ立ちを感じられなかった。文章はするする読めた。

ワンポイントあたりから、描写が変わり、三歩と語り手の距離が一定になった気がする

人間味を感じずに、三歩には動物的な可愛さを感じた。作品の目的が今まで読んできたものとは別ジャンル。ストーリを使ってメッセージを伝えるものではなく、ストーリーを使ってキャラクターを表現する作品で新鮮だった。

最後になるにつれて、要素の一つ一つが外側から内側になっていくように感じた。最後の大人についての、部分のカタルシスのためにストーリーが進行している感じがした。キャラクターは好きでないが、そう思う反面作者から果たしてこのキャラクターを否定できるのか、と問われている気がした。

三歩の抱く感情に、幼少期から自分がした失敗を思い出され、世界のずれや、共感性羞恥を感じた。自分が好きでないキャラクターであるのに共感できる部分があるのが不思議

可愛いと思った。こんな人もいるんだなと思った。読んでいて落ち着いた。表紙の女の子の私生活をのぞいている気分だった。ふわふわしている雰囲気が心地よく感じたのかもしれない。

テーマについて出た意見

主人公の場合

・きらら系が多いのではないか ・主人公の作品は意外と少ないのではないのか ・基本的に愛されている ・三人称では少ない ・一人称では前提条件になっており、見ることが少ない ・勘違いしていくキャラクターになるのではないか ・登場人物は造り物のようになるのではないか ・主人公以外の立ち位置、方向性を決めてしまうのではないか ・うざいキャラの変化、気づきが傷ついていくことにテーマになりがち ・その他のキャラクターにも主人公に対しての感情が描かれることが多い外側から見ていたいという思わせられる。 ・くよくよ系主人公はそれに当たるのではないか ・大衆受けはしない気がする ・主人公が一人でないものやオムニバスの方が出て来るのではないか ・主人公というよりはチームなのかもしれない。登場人物全員何か特徴持つ場合が多い ・語り手過多になる。 ・世界とのズレ、生きづらさを描く作品になる ・共感性羞恥を起こしやすい ・ただ単純に苦しむというよりは、違和感を抱き続けている様子が描かれることが多い ・主人公が何か突飛なことを言って、周りを振り回す ・リーダー的存在である ・意外と天才だったりする


伴走者の場合

・真面目な主人公と仲が良いが、ときおりへんで主人公の感覚を震わせたり脅かしたりする ・一般的に考えたら変だけれど、主人公が落ち込んでいるときにどこか哲学的に聞こえる言葉を投げかけたり、行動で救ったりする ・主人公の勘違いや、思い込みを意外な角度で訂正する役割を持っている ・主人公とは近すぎず遠すぎずの適切な距離を保たれがち ・状況が暗転したり、低迷したとき、普通に考えたらおかしいことでも、そのキャラクターが言うことによって、許され、物語を進行させ、好転させる役割をになう ・状況説明の役割を担う ・物語をユニークにする ・恋愛ものに親友はありがち ・主人公に都合のいい伴走者は円滑にするための道具 ・ミステリーだと助手になりがち ・恋愛だと良い奴になりがち ・コナンは伴走者が多い。そのときどきによって変わる。少年探偵団、警察、服部平治。 ・ギャグだとそれぞれのキャラが立っているので、一人胃が。 ・ラノベの学園もの、ラブコメだと親友ポジション、幼馴染、やたら権力を持つ生徒会。 敵になる生徒会もあれば、中にいれば味方になる。その場合はグループものになりがち。

敵対者の場合

・主人公とは真逆の考えを持っており、敵対者自体が、主人公の壁や困難になっている場合が多い。 ・主人公の正しさを際立たせる、または強調させる。または主人公の正しさを脅かす。 ・物語が好転しそうなのを阻止する。そのため物語を伸ばすことができる。ただし、新しく、前のものと共通点があるテーマを出さないと、取ってつけたものになったり、長くなるだけになる。 ・狂っているキャラクターとして描かれることが多く、また魅力的な敵キャラには上記の条件がそろっている場合が多い。 ・伴走者が敵対者に変わることもある。 ・オムニバスの場合だと主人公と入れ替わるときもある。 ・弱ボス、中ボス、ラスボスと分かれている場合もある。 ・概念、社会性が敵の場合が小説には特に多いのではないか。 ・池井戸潤作品は勧善懲悪、アンパンマンはオレTUEEEもの ・主人公は作者が意図を伝えたいために設定したところがあるので、条件は主人公と似るところがある。 ・ドラマには、敵対者は少ない。ミステリーは敵が不明だし、医療ものは病気を治す、治療することがメイン、何かを解決することがメイン。敵が変わるので、持続的なものが少ない。ただし復讐ものだと、敵対者ははっきりしてる。 ・デスゲームものは運営かゲームの参加者が敵になる。


小説内に、馬鹿、天然なキャラクターを登場させることについて、どう思ったか。

・短い話でそういうキャラクターは出しにくい。主人公にするとギリギリ出せるのではないか。 ・小説にはどこか高尚なイメージがあって、それを壊すことにやってもいいのかという感覚になる。 ・小説に置いてメッセージ以外は、道具だと思っている。今後はそのメッセージを伝えるのに効果的だと思えば使いたい。 ・自分とは違うから書きづらい。自分と違うから読みづらい。 ・うざいキャラクターとして出てきても、意外といい部分もあったりして、そのギャップが好き。登場させることによってリアリティが生まれるのではないか。 それ以外の、キャラクター にうざいキャラクターが多い、主人公の障害が多い。伴走者が多く、主人公を多方面からサポートする。もしくはその振りをして振り回す。

今回の読書会の感想や反省点

・意見が言えずに聞く側に回ってしまう。 ・次に長編をかくとき、今回のようなキャラを書くのも面白いかもしれない。 ・キャラクター色が強い小説を呼んだことがないので、参考になった。一つのテーマに沿って小説を読むのは良いと思った。


次回の予定
概要

5月21日 13:00~15:30

課題本はなし

企画「Wビブリオバトル」

ビブリオバトルを二つのパターンで行います。


一つ目は「普通のビブリオバトル」

自分の言葉で、身振り手振りで、その作品の魅力を表現してください。


二つ目は「大喜利ビブリオバトル」

ボードゲーム『みんなで本を持ち寄って』を使ったビブリオバトル。大喜利の答えを自分の好きな本から探します。村上春樹的な作品でも、はたまた小難しい新書でも、なんなら教科書でも、関係ありません。運も味方につけましょう。


得点性で、持ち点は5点。好きな一冊に上げるもよし。ざっくばらんに点数をつけるもよし。全部のポイントを上げずに自らの本の勝ちを望むのもよし。

勝者には少額ですが、商品をプレゼント予定。選ばれた本は読書会で扱われるかも!


テーマは自由です

自分の好きなものを紹介してください。力説を期待しています。


参加はTwitterのDM、またはお問い合わせより、ご連絡ください!

件名は「Wビブリオバトルについて」でお願いします。


皆様のご参加お待ちしております!


リーダー 市川 光希


閲覧数:52回0件のコメント

Comments


記事: Blog2 Post
bottom of page